◇二つの特定非営利活動法人が連携
今回は青森県南部町にある「青森なんぶの達者村」(沼畑俊吉理事長)と「三本の木フレンド」(林悦子理事長)の二つのNPO法人の事例を取り上げてみたい。
農業と観光を担う「青森なんぶの達者村」は、「友(ゆ)〜ったり 遊(ゆ)〜っくり 農(の)〜んびり」を掲げ、「ゆったり文化」を発信し地域活性化を進めている。1994年より、自然、文化などを生かし、地元の人と訪れる人との相互交流を行い「日本一おもしろい村」を模索した、「農業体験ホームステイ」を実施している。
青森県おいらせ町にある社会福祉法人「誠友会」(苫米地義之理事長)は、株式会社として経営している観光農園「アグリの里おいらせ」と、特定非営利活動(NPO)法人「平成謝恩会」を併設している。この春には、高齢者のショートステイ専用棟が増設された。
具体的には特別養護老人ホーム等の高齢者福祉施設の隣接地に観光農園を開設。障がい者の就労支援としての機能と、地域の観光交流拠点として、温泉熱やバイオマス燃料を活用した大規模な栽培ハウスをはじめ、農産物直売所やそば工房、多目的施設、農園レストラン、動物コーナー、足湯等を順次整備、運営している。
これまでの大量生産・大量消費の産地型農業は、農産物を単なる物とする「モノ生産」であった。
そこで、「農林水産の生業」における「コト生産」を考えてみたい。「コト生産」は、農林水産を巡る関係性に着目して、循環を創造する参加型の生産方式のことだ。
例えば、道の駅での農産物に生産者氏名を明記する販売も、循環や生産の物語(ものがたり)が見える「コト生産」といえる。
この「コト生産」は、地産地消という消極的な発想から、「地消・地産」という自給自足の暮らしや地域社会を原点として、物語を伴った生産物を、付加価値を加えて産地直送型の販路を確保して「モノ消費からコト消費」へ提案していくことだ。あわせて、食(本物の食い物)と農林水産と福祉(暮らし)を連携させることで、この「コト生産」や「コト消費」へとつながる道筋がみえてくる。
政策誌の毎日フォーラム2月号に食と農と福祉の連携から、地域共生社会の構築について・・・巻頭に掲載されました。
デイリー東北に掲載!!
食と農業、福祉の連携が雇用創出や地域活性化に貢献する好事例が、地方から次々と生まれている。
昨年12月に広島県で初めて開かれた「里山福祉研究会」でも、広島、青森両県の関係者が中心的な役割を果たした。両県の先駆的な取り組みを紹介する。
関係者が里山福祉の可能性を探った第1回研究会=2017年12月9日、広島県庄原市[/caption]人口減少や少子高齢化、ヒト・モノ・カネの中央一極集中と、地方の暮らしを取り巻く環境は厳しさを増している。北奥羽地方も例外ではなく、福祉や農業分野を中心に働き手不足が顕在化している。
・・・。
私たちの特定非営利活動法人の創設15年を迎える。
これまで、公的な助成は受けることをしてこなかった。それは、‘志’が租税によって失われると考えてきたからであり、税金に寄生をしたくなかったからでもある。
改めて15年を振り返ると・・・。
八戸圏域・人口減少社会の課題解決ネットワークセミナー2017
当日の様子を「デーリー東北」さんが掲載してくださいました。
農業と福祉の連携は、両者の課題解決の糸口となるべく、各所で様々なモデル構築が始まっている。
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