和辻哲朗の倫理学が著名である。倫理(ethics)とは、原則的に人間として守り行うべき道理を意味している。善悪や正邪等の判断において普遍的な基準となるもので、一般な専門職(profession)である医師、弁護士、教師、社会福祉援助職など、対人援助の専門職と呼ばれる職業に求められる基本原則である。特に、社会福祉の倫理とは、社会福祉の援助において守られるべき共通の原則あるいは利用者に向かう態度のことであり、専門職の倫理を体系化したものを倫理要綱(ethical mode/code of ethics)という。倫理綱領は、専門職の能力、役割、責任あるいは地位を明らかにし、行動基準を導く、それに準拠しないものに対して規制、統制するという機能を果たすことと説明できる。なお、自殺行為に対して積極的な支援をするためにも、専門職による倫理綱領に明記する必要があるが、社会福祉士会倫理綱領などには、自殺に積極的に関わる等の明記はない。(渡邉)
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