創設15周年を迎えるにあたって
私たちの特定非営利活動法人の創設15年を迎える。
これまで、公的な助成は受けることをしてこなかった。それは、‘志’が租税によって失われると考えてきたからであり、税金に寄生をしたくなかったからでもある。
改めて15年を振り返ると・・・。
① 研究紀要第七号まで発刊
② ホームページによる情報発信
③ 臨時号を含む情報通信の発行
④ 福祉啓発・環境の絵葉書の作成
⑤ 福祉関係者への研修・講演活動
⑥ 食と農と福祉の連携
⑦ 里山福祉への取り組み
⑧ 地元での地域活動(副代表高橋氏による)
おそらく、・・・先が見通せない中で、今後も淡々と市民活動やボランティア活動を考えてみたいと期している。それは、社会科学の視点への回帰の姿勢を基本に据えることを課題としたいと想う。ある種の哲学やイデオロギーへのアプローチであるといえる。この‘志’を次世代へ繋げていくことは、活動実践と情報発信と活動の哲学的吟味によると考えているからである。
活動の哲学的吟味は、歴史的評価に耐えて、次世代への継承には不可欠だといえる。そのために下記の著作を世に問うてきた。
① コミュニティケア研究(相川書房)
② コミュニティケアと社会福祉の展望(相川書房)
③ コミュニティケアと社会福祉の地平(相川書房)
上記は何れも単著著作となっている。それは、社会福祉の在り方を社会科学から分析し、哲学を基盤としながら論考してきたものである。その社会科学的方法は、下記のように考えてきた。
① 和辻哲郎などによる東洋的視座
② フランス構造主義運動とポストモダンの視座
③ ヘーゲル・マルクス・エンゲルスの思想
④ コミュニティ活動への価値規範からの基礎研究
これらのことを踏まえて、次の新しい視座や原点回帰として取り組んでいきたいと考えている。
① 里山福祉(食と農と福祉の協働) × 里山資本主義(広島県発)
② 食と農と福祉の協働から、新しい社会教育活動へのアプローチ
このように、将来を見通すことが困難だからこそ、基礎研究と社会関係の視点からのアプローチに取り組みたいと思う。
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