人口減少や少子高齢化、ヒト・モノ・カネの中央一極集中と、地方の暮らしを取り巻く環境は厳しさを増している。北奥羽地方も例外ではなく、福祉や農業分野を中心に働き手不足が顕在化している。こうした閉塞(へいそく)感を、食と農と福祉の連携による「里山福祉」で打破しようと声を上げるのが、元青森県立保健大大学院教授でNPO法人地域福祉研究室pipi(川崎市)理事長の渡邉洋一さん(66)だ。専門分野の垣根を跳び越え、人と人との助け合いが残る中山間地域の「素朴で安寧な暮らし」をの良さを見詰め直そうとする試みで、昨年12月には、広島県で初の全国イベントを開催。「地方こそ里山福祉のトップランナーだ」と、北奥羽の果たす役割に期待する。
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